スイートオアシス 菓匠Shimizu

シェフのブログ

清水慎一の頭と心の中にある様々な夢、想い、思考、日々の出来事の中で感じたことを綴ってまいります。

  • ハチドリのひとしずく

    【ハチドリのひとしずく】〜私にできること〜
    という本を知っていますか?
    長く勤務してくれてる方々には何回かお話したことがあるので知っている人もいると思います。

    こんなお話です。

    森が燃えていました
    森の生きものたちは われ先にと逃げていきました

    でもクリキンディという名の
    ハチドリだけは いったりきたり
    口ばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは
    火の上に落としていきます
    動物たちがそれを見て
    「そんなことをして いったい何になるんだ」
    といって笑います
    クリキンディはこう答えました

    「私は、私にできることをしているだけ」

    出典:「ハチドリのひとしずく」 辻 信一監修 光文社刊 2005年



    たったこれだけの文章、物語の本です。
    でも、ここから様々たくさんのことを推測し気付くことが出来ます。僕も以前と今ではかなり解釈が変わっています。

    燃えている森は、今自分たちに降りかかっている人生難。

    地球規模で見れば地球温暖化や環境汚染、地域格差や戦争内紛、児童労働や搾取など。
    日本規模で見れば少子高齢化や人口減少、若年層の自殺や家族間他殺、国民負債額の超増化や労働改革問題などなど…枚挙に暇がありません。

    菓匠Shimizuに置き換えても実に様々なことが挙げられます。


    その中で…
    「そんなことして何になるんだ?」という行為にも様々あります。これも解釈です。

    みんなで一緒にハチドリになりましょう!

    なんてことは言いません。
    以前はハチドリこそが正義で、みんなハチドリをバカにせずに一緒に手伝えばいいのに、とか思ってました。

    もちろん、ハチドリの行動は無意味そうに思えますが、重要な行動です。
    その想い、行動力は素晴らしいと思います。
    自分に今できることを精一杯やること。本当に素晴らしいです。
    僕もハチドリで在りたいという想いに変わりはありません。

    夢ケーキの活動はハチドリのひとしずくでもあると思っています。

    ただ、別に逃げ出した他の動物たちを非難しようとも思いません。
    他の動物たちには彼らの目的があって逃げたのかも知れないし、もしかしたら火事を消すことではなく、同じ仲間たちを助けに行ったのかも知れません。

    それぞれに役割があり、それをお互いが理解した上で自分の役割を果たすこと。
    それが一番だと思います。

    そこで大切なのが【仕組み】です。これまで菓匠Shimizuは想いだけで突っ走って来ました。
    お菓子の売り方、お金の稼ぎ方、儲け方、しっかりとした仕組みがなかったのです。労務体系にしてもそうです。

    あの森にも、非常時の仕組みがあれば…更に言えば火事の起こらない仕組みがあれば…
    仕組みがないのはリーダーである僕の責任です。

    ちょっと前の中学生くらいまでなら、
    このハチドリのひとしずくの話に感動して終わりでいいと思いますが、
    これから先の時代を生き抜くためには、現実と理想をしっかりと見極めていく必要があります。

    ハチドリの美談に酔うのではなく、あの森を救うための方法はまだあるはずです。
    今自分に何ができるのか、何をすべきで、何をすべきではないか、を考え動くことだと思います。

  • 「なにそれ!?はあ?」

    2018年、もう4分の1経過・・・

    第4次産業革命、AI時代の本格到来、
    これまでの常識や経験が通用しなくなる近未来。

    ブルーハーツの【情熱の薔薇】の歌詞のようなまさに今!

    永遠なのか本当か 時の流れは続くのか
    いつまで経っても変わらない そんなものあるだろうか
    見てきた物や聞いたこと 今まで覚えた全部
    でたらめだったら面白い そんな気持ちわかるでしょう

    https://youtu.be/hKluijUur3U

    学生時代にこの歌が好きでよく聞いていて、でもこんなことないよなあ・・・
    なんてのんきに考えたけど、今がまさにその時なのかなあってすごく思う。

    「そんなのありえない」
    以前はその一言で片付けられたことが、今は普通に現実になっていたり、常識になっていることがたくさんある。


    自分でなかで「なにそれ?!はぁ!?」って思うことの中に、
    実は今まで気づけなかった大切なことや「真理につながる何か」があるのかもしれないと最近強く思う。
    他の人より遅いかもしれないけど・・・


    お菓子の作り方、売り方、組織の作り方、働き方、リーダーの在り方・・・
    学び方、教え方、教育、経営、お金、法律、歴史、友人、家族、人生観そのもの・・・
    自分のモノの考え方や捉え方、こだわり、この世のありとあらゆる手段の数々・・・

    自分の常識に囚われて、
    間違ったことをずっと大切にしてきてしまったかもしれない。

    全部ひっくり返してみたい!!
    その中でも、人として普遍的なもの、世の不易流行をもう一度確かめたい!!!


    「なにそれ!?はぁ?」にイラついて、排除してきたけど、
    「なにそれ!?はぁ?」をいったん受け止めてみると、今まで考え付かなかったアイデアが浮かんでくる。

    自分の常識や経験を手放すことは怖いし勇気がいるけど、
    そこに飛び込む覚悟を試されてるんだなぁ。

    よっしゃ!
    「なにそれ!?はぁ?」
    Come on !! Welcome !!!

  • 10年来の夢、叶う。

    先日、10年越しの夢が一つ叶いました!!


    伊那に帰ってきた13年前、パティシエになってからはじめて講習会の助手をさせてもらったことがあったのですが、
    その時の講師の先生が、鎌倉の大人気店「レシュー」の倉内シェフでした。

    パティシエとして、同業の皆さんへ洋菓子の技術を講習するということは、誰もができることではありませんので、
    当時は、講師の方への尊敬と憧れがとても強くありました。
    その時から、倉内さんはとても手際よく、しかもわかりやすい説明でお菓子のデモンストレーションをする姿が、
    本当にかっこよかったのを覚えています。


    そして、講習が終わったときに、自ら厨房の片づけ掃除を率先して行い、
    全く役に立たないような僕にも、丁寧にお礼を言ってくれました。


    「いつか、こんな風に活躍できる人になりたい!」
    そう思わせてくれたのが倉内さんでした。


    その時から13年の時を経て、先日憧れの倉内さんとコラボ講習会を東京でさせてもらいました!!!

    倉内さんは、5年ほど前から「夢ケーキ」の活動をNPO法人DreamCakeProjectの理事メンバーとして
    全国で共に活動している仲間でもありますが、今回の講習会は僕にとっては特別なものでした。

    倉内さんは、僕にはない視点からもお菓子や商売を見ることができる方で、
    いつも勉強させてもらっている、ずっとずっと尊敬している憧れの人です。


    その憧れの人と同じ場所で、しかも隣で技術講習ができるなんて、当時の僕には想像もできませんでした。


    でも、夢が叶いました。
    いや、叶えてもらいました。


    パティシエの仕事は特に若い頃は、毎日同じ作業の繰り返しのことも多くあります。
    しかし、それを根気よく、より丁寧に、工夫すること、努力すること。
    今できることを全力でやる中に、人とのご縁が生れ、認知され、仲間になり、
    そしてこのような講習会ができたことを、「夢が叶う」というのだなと感じました。


    これから先、もしかしたら、当時の僕のように、憧れを持ってくれている若者と、
    いつか一緒のステージで、世のために共に活動できる日をしていきたい。

    その夢もきっと叶うと思います。


    【菓子屋が変われば世界が変わる】

    お菓子を通じて世界平和の実現を!!


    志あるところに道は拓ける!!!!!

  • お母さん、生んでくれてありがとう

    僕は小さい頃から、両親が朝早くから夜遅くまで働く姿を見て育ちました。

    休みなく働く割には、家は裕福ではなく、外食や旅行もほとんどない家庭で、
    「お菓子屋さんて嫌な仕事だな。。。」そんな風に思っていました。


    小学生から野球をはじめ、将来は野球の指導者になりたい、それが10代の頃の夢でした。


    大学まで進学させてもらい、周りで就職活動がはじまった時自分の将来を真剣に考えました。
    「このまま好きな野球だけをやっていていいのか・・・?」

    そのときに頭に浮かんできたのは、毎日実家で働き詰めの母親の姿でした。


    僕の野球への夢を理解し応援してくれた母親の笑った姿を思い浮かべるたびに、
    自分の好きなことばかりやっていく自分の将来に疑問が生れてきて、
    そのうちに、跡取り息子として、長男として、
    「母親を楽にしてあげたい」「母親を助けなきゃいけない」
    そんな使命感にも似た感覚を得ました。


    それが菓子屋の道に進んだ理由でした。


    正直、菓子屋「パティシエ」なんかになりたいと思ったことは一度もなかった。
    この仕事に対して、憧れや夢を抱いたことなんて、全くありませんでした。
    でも今は菓子屋になってよかった、家業を継がせてもらえてよかったと思えるようになりました。


    しかし今日までの道のりの中で一番しんどかったのは、楽にしてあげたいと思っていた母、
    助けたいと思っていた両親と、意見の衝突から喧嘩をしたり、口も利かない日々があったことです。

    「なんでわかってくれないのか!?」
    「せっかく実家を継いでやったのに・・・!!?」
    そんな悶々とした日々がずっと続きました。


    今思い返せば、僕自身が、親への感謝の心というものが全くなかっただけのことだとわかります。

    ある方に言われて、悶々とした日々が続く、32歳になる誕生日の時にはじめて、
    母親に直接言葉で「生んでくれてありがとう」を伝えました。


    その言葉を伝える前日から、緊張で体が震えてきたことを覚えています。
    普段は決して言えない、恥ずかしい言葉でもあるし、
    その言葉をうまく受け取ってもらえなかったらどうしよう、という不安もありました。


    でも、その言葉を母に伝えたとき、母は人目もはばからず、大粒の涙をこぼしながら、
    「こちらこそ私の子に生まれてくれてありがとう」と返してくれたのでした。


    僕も泣きたい気持ちを必死でこらえ、その場を立ち去りましたが、不思議なくらいに涙が出て止まりませんでした。


    それが、僕の「生んでくれてありがとう」の奇跡体験です。

    その日から、母に対して、親に対して、少し素直になれた自分がいるような気がします。
    いろんなことが好転してきたきっかけでもあります。

    今でも意見が合わなかったりすることもありますが、それは、僕の親への感謝が足りていないサインだと思います。


    余談ですが、菓匠Shimizuでは、親への「生んでくれたありがとう」が入社試験です。
    親への感謝のある人は、どんなこともがんばれます。パワーの源をしっかりと持っているからです。


    明日は母の日です。

    僕は毎年のように朝起きたら母に言葉で伝えようと思います。

    親孝行は、特別なことをすることじゃなく、素直な感謝を伝えること。

    親孝行をしたいときには、もう親はこの世にいない なんて言われることもあります。
    親が生きてるうちに、親が元気なうちに、感謝の気持ちを伝え続けたいと思います。


    「お母さん、生んでくれてありがとう」

    皆さんも素敵な母の日をお過ごしください。

  • 大好きな熊本!

    お菓子の技術はもちろん、商売、経営のやり方、組織創り、人材育成、
    たくさんのことを教えてもらった熊本アントルメ菓樹。http://www.ent-kaju.com/index.html

    そして、そこで出会った大好きで大切なたくさんの人たち。
    今の菓匠Shimizuと清水慎一があるのは、熊本での出会いがあったからです。


    その熊本が、大変な地震の被害に遭われ、大切な方のお菓子屋さんも今だ営業再開に至っていないそうです。


    何もできないことに歯がゆさを感じています。

    大好きな熊本に早く当たり前の日常が戻りますように。
    大切な方々の笑顔が増えますように。

    被災された方々のご冥福、そして一日も早い熊本の皆様の日常の復興を心よりお祈り致します。


    当たり前の日常に感謝して、菓匠Shimizuは今日も元気に「菓子創りは夢創り」に精進します。


    店舗写真は、アントルメ菓樹HPより